令和4年度 丸子中央病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 24 20 61 141 176 439 665 431
 丸子中央病院の2022年度退院患者(地域包括ケア病棟、医療療養病棟含む)の平均年齢は76.5歳(前年度比プラス0.9歳)、中央値は79歳(前年度と変わらず)です。70代以上の患者割合が増加したことが主要因です。当院のある上田市丸子地域の高齢化率は2023年9月時点で35.7%、年に1%近く上昇していた高齢化率は昨年度比+0.4%とやや鈍化はしていますが、40%超も時間の問題です。このような地域の医療を担う病院ですので、地域の高齢化とともに当院の退院患者の年齢もさらに上がっていくと予想されます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 70 37.24 21.11 0.00 86.76
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 66 30.29 17.54 0.00 86.98
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 52 2.29 2.64 0.00 65.27
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 40 27.23 13.61 0.00 85.58
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 38 14.42 8.94 0.00 78.68
「小腸大腸の良性疾患」が3位に入っていますが、これはDPC対象病棟以外(地域包括ケア病棟や療養病棟)で施行した患者についてはここにカウントされておりません。実際には2022年度は321件実施おり、実質的には当院で最も多い入院疾患です。肺炎の入院症例が減っている一方、誤嚥性肺炎の患者は増えており、ここ数年50~60件で推移しておりましたが2022年度は70件を超えました。今後は地域包括ケア病棟への入院数も多くなると思われます。心不全手術なしや尿路感染症の患者数はここ数年、減少傾向です。「胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等」は内視鏡的胆道ステント留置術等の手術症例が殆どで、当院での手術数は増加傾向にあります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 36 40.56 26.42 13.89 87.69
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 20 38.50 20.09 5.00 84.40
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 10 8.50 4.86 0.00 63.60
160780xx97xx0x 手関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 定義副傷病 なし - - 4.10 - -
160820xx99xxxx 膝関節周辺の骨折・脱臼 手術なし - - 18.57 - -
「股関節・大腿近位の骨折」症例は2020年度より大幅に増加しましたが、2022年度は患者数が減少しました。以下、骨折等の外傷が当院の整形外科で多い疾患となります。当院整形外科は予定入院でなく、緊急入院が多いことがわかります。全体的に平均在院日数が全国平均より長い傾向にありますが、その要因として「地域包括ケア病棟などに転棟しながら治療を行っていること」、「平均年齢が高く、在宅復帰までにリハビリ等時間を要すること」などが挙げられます。
救急医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 24 28.13 13.61 8.33 85.92
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 17 4.59 4.79 0.00 71.18
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 13 38.54 21.11 0.00 85.62
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 10 71.10 17.54 0.00 87.50
0400800499x01x 肺炎等(市中肺炎以外かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり - - 21.68 - -
緊急入院で、救急診療医が入院診療する場合、当院では救急科としてカウントしております。そのため疾患もバラエティに富んでいます。2022年度は救急診療医が2名体制になったことにより、救急医学科での入院患者数が増加しました。平均年齢をご覧いただければわかるとおり、高齢者の疾患が多くなっています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 32 4.22 4.59 0.00 65.62
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1 なし 18 5.00 8.06 0.00 45.17
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 10 6.30 6.07 0.00 61.90
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 6.93 - -
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 - - 5.32 - -
予定入院に関しては、鼡径ヘルニアの症例が一番多くなっています。また、甲状腺専門医(非常勤)が1名在籍しており、甲状腺悪性腫瘍の手術症例も多くなっています。腹腔鏡下胆嚢摘出術などの腹腔鏡手術も実施しております。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 10 11.10 15.97 0.00 73.80
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 8.54 - -
160100xx97x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり - - 23.17 - -
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 10.14 - -
030410xxxxxxxx めまい(末梢前庭以外) - - 5.01 - -
脳神経外科の常勤医師が1名のため、医師1名で対応可能な疾患に限られています。脳梗塞の場合はエダラボン注射による治療が多くなっています。なお、当院では、脳梗塞については内科でも診療しております。件数は表示されていませんが、頭蓋・頭蓋内損傷の件数は、病院全体で毎年30件以上受け入れています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 13 18.46 11.77 15.38 80.46
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 - - 17.54 - -
180040xx99x0xx 手術・処置等の合併症 手術なし 手術・処置等2 なし - - 9.82 - -
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 7.59 - -
0400801399x003 肺炎等(市中肺炎かつ65歳以上75歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア3 - - 15.64 - -
病院内の透析センター(43床)のほか、サテライトの診療所(上田透析クリニック)も法人として有しており、慢性腎不全の入院症例が多くなっています。透析の患者が他の疾患で入院した場合も腎臓内科で診療することもあり、腎臓内科以外の病名による入院も散見されます。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 42 1.52 2.63 0.00 73.12
020160xx99xxxx 網膜剥離 手術なし - - 4.36 - -
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 - - 4.67 - -
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり - - 3.11 - -
020220xx99xxxx 緑内障 手術なし - - 3.05 - -
白内障は、DPC対象となりませんが入院(日帰り含む)や外来でも手術を行っております。入院、外来合わせると2022年度は306件の症例数がありました。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 8
大腸癌 - - - - - - 1 8
乳癌 - - - - - -
肺癌 - 1 8
肝癌 - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
年間10例未満の症例については「-」と記載してありますが、2022年度の初発、再発合わせた対象患者は49名、乳がんを除くすべてのがんで対象患者がありました。予防医療に力を入れており内視鏡検査も多い当院では、大腸がんの初発患者が多いという結果でした。消化器系のがんについては内科と外科で連携し、内視鏡で切除可能なものは内科、開腹手術や腹腔鏡下手術が必要なものは外科で対応しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 40 27.78 82.52
重症 22 43.91 84.73
超重症 - - -
不明 - - -
新型コロナウイルスの感染拡大に伴いマスク着用や手洗いの習慣がより強化された2020年度以降、それ以前と比べて肺炎入院患者数はほぼ半減となりました。2022度も患者の減少傾向は継続しております。感染対策が肺炎にも効果的であることがこの数値でよく示されています。その一方で、重度の患者数は増加し、平均在院日数も長期化しています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 35 40.71 83.69 2.17
その他 11 131.55 86.91 2.17
発症3日以内の患者数は減少傾向です。2020年度比で2021年度の平均在院日数は5日以上短縮しましたが、2022年度は2020年度水準に戻りました。地域包括ケア病棟や医療療養病棟もあることから、院内で治療が完結することが多く、平均在院日数は長く、転院率は低くなっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸粘膜切除術(長径 2㎝未満) 等 49 0.14 1.37 0.00 65.18
K664 経皮的内視鏡下胃瘻造設術 31 29.68 87.94 48.39 82.35
K654 内視鏡的消化管止血術 23 1.39 13.13 4.35 80.57
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 20 1.70 15.60 0.00 83.30
K686 内視鏡的胆道拡張術 17 2.12 11.71 0.00 83.12
内科の手術の上位5位以内はすべて内視鏡手術となっています。大腸粘膜切除術についてはDPC病棟以外での施行が多いため49件との表示になっていますが、2022年度は全体で303件の「内視鏡的大腸粘膜切除術が施行されました。大きさ等条件によりますが、ほとんどが日帰り入院で対応できており、症例数も増加しています。胃ろう増設術は他病院と連携して患者受け入れをしています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 29 3.28 37.03 10.34 88.24
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 20 3.20 25.75 0.00 69.80
K0811 人工骨頭挿入術(股) 15 3.87 39.33 20.00 84.93
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 等 - - - - -
K0483 骨内異物挿入物除去術(下腿) 等 - - - - -
高齢者の骨折を多く受け入れ入れていることもあり、上位5位以内中4症例は骨折症例となっています。当院には地域包括ケア病棟があるため、転院率は極めて低くなっています。予定入院では、股関節の人工骨頭挿入術、人工関節置換術を実施しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 31 1.00 2.19 0.00 65.58
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 17 2.06 4.00 0.00 60.88
K4632 甲状腺悪性腫瘍手術2)切除(郭清を伴なう) 14 1.00 3.00 0.00 42.36
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) - - - - -
K4611 甲状腺腫摘出術(片葉のみの場合) - - - - -
腹腔鏡手術を積極的に実施しており、鼠径ヘルニア手術、腹腔鏡下胆のう摘出術が上位にあがっています。非常勤ながら、甲状腺専門医が1名在籍しており、甲状腺悪性腫瘍の手術を実施しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 45 0.00 0.56 0.00 72.78
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
K2423 斜視手術(前転法及び後転法の併施) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
眼科の欄でも記載しましたが、白内障はDPC対象病棟以外での入院や外来でも行っており、入院外来合わせると2022年度は306件の症例数がありました。入院の場合でも、そのほとんどが日帰り入院となっています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 26 1.33
異なる - -
手術・処置等の合併症の3分の2は透析に関わるものです。その中でも多くを占めるのが、医療資源を投入した病名「透析シャント閉塞」の症例でした。
更新履歴
2023/9/23
令和4年度(2022年度)の病院指標ページを作成しました。