診療科のご案内

皮膚科

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医師紹介

松倉 節子(まつくら せつこ)
皮膚科部長

松倉節子

患者さんへのメッセージ

皮膚は体を覆い、全身を守る臓器です。皮膚の病気は皮膚炎(かぶれ、湿疹、じんましん、乾癬など)、感染症(みずむし、とびひなど)、良性・悪性腫瘍、自己免疫疾患など多岐にわたります。多いのは皮膚炎と感染症ですが、近年は高齢化により様々な皮膚の悪性腫瘍も増加傾向です。当科では全ての皮膚疾患を対象としております。

皮膚は全身を映す臓器ともいわれており、様々な皮膚以外の内科的な病気などが関係していることがあります。また、アレルギーが関与するアトピー性皮膚炎や接触皮膚炎、蕁麻疹などは頻度の高い病気ですが、原因を調べるための適切な検査と悪化原因の対策が病気をコントロールし気持ちよく生活するためには重要です。

これまで長い間、横浜の大学病院を中心に研鑽を積んで参りましたが、このたび機会があり、光と自然にあふれた歴史ある上田の街で勤務できることをうれしく思っています。ひとつずつ丁寧に病気の原因や状態を把握しながら、患者さんが快適な生活を送れることを願って日々の診療にあたります。皮膚で何か心配なことがある方はぜひ一度当院皮膚科を受診されてみてください。

専門分野 皮膚アレルギー(アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、薬疹、じんましん、成人食物アレルギー)、自己免疫性水疱症、乾癬、皮膚腫瘍
取得資格 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医・指導医
横浜市立大学大学院 医学研究科 環境免疫病態皮膚科学教室 客員准教授
所属学会 日本皮膚科学会
日本アレルギー学会
日本皮膚免疫アレルギー学会
日本職業環境免疫アレルギー学会
日本乾癬学会
日本美容皮膚科学会

皮膚科受診について

事前にご予約いただくことでスムーズに受診ができます。予約がない場合でも受診はしていただけますが、混雑状況によりお待ちいただく場合がございます。電話でのご予約のご協力をよろしくお願いいたします。
<予約電話番号>

0268-75-5631
(月~金 8:30~17:00、土 8:30~12:00 祝祭日・年末年始を除く)

~フットケア外来の開設のお知らせ~

近年、生活様式の変化、糖尿病の増加や高齢化などの理由により日常の足のケアの必要性を感じる方が多いのではないかと思います。今年度から、皮膚科に中田弘子先生を非常勤にてお招きし、連携してフットケア外来診療を行うこととなりました。地域の皆様の足の健康維持に寄与できればと願っています。(皮膚科部長 松倉節子)

  • 診察日:2023年5月~第3または第4木曜午後
  • 詳しくは外来診療担当医表をご確認ください。
  • 受診には予約が必要です。受診理由によってはフットケア外来受診前の皮膚科受診をお願いする場合があります。

外来予約センター
0268-75-5631
(月~金 8:30~17:00、土 8:30~12:00
祝祭日・年末年始を除く)

中田弘子先生のフットケア外来のご紹介

松倉節子

中田 弘子(なかた ひろこ)
日本外科学会専門医、日本脈管学会専門医、下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医・指導医、日本フットケア・足病医学会会員


一般的に「フットケア」とは、足の指や爪、踵、皮膚などのお手入れ(ケア)のことです。エステなどで行われる美容やリラクゼーションのためのケアや、ご自分で、あるいはご家族が行う日常的なケアも含まれます。
一方、私たち医師や看護師が行う「メディカルフットケア」は、足に関する専門的な知識を持った医療者が、医学的な観点から足を観察して、足のトラブルに対応し、隠れている疾患の兆候を早期に発見して予防・治療を行い、足の健康を保ち歩行機能を維持するために行われます。

メディカルフットケア

足の診察(足の形、皮膚や爪の状態、キズやタコ、水虫の有無、むくみ、感覚マヒの有無などを見ます。)、採血(内臓の疾患がないか調べます。)、レントゲン(足の骨の変形がないか確認します。)、血流の検査などを行います。
その後、キズの手当や、爪切り、タコ削り、保湿などを行い、自宅でのセルフケアの方法をお伝えします。施設に入所中の方や訪問看護を利用中の方は、各担当者へケア方法を連絡します。
さらに履物のチェックを行い、適切な履物の提案や、履き方についてお伝えします。
また、関節ストレッチの方法や、歩き方、日常生活の中での注意点もご説明します。

当科は日本皮膚科学会の乾癬分子標的薬使用承認施設です

詳しくは日本皮膚科学会(外部サイト)のHPをご覧ください。

JAK阻害薬について(バリシチニブ、ウパダシチニブ、アブロシチニブ)

標準的な治療によって改善しないアトピー性皮膚炎で一定以上の重症度(原則的に中等症以上)を満たす12歳以上の患者さんに使用する内服薬です。一部のお薬は関節症を有する乾癬の患者さんにも使用します。
 
これらのお薬は、以下の条件を満たしている施設でのみ使用承認され、当科は承認されています。

  1. 皮膚科専門医が常勤していること
  2. 乾癬分子標的薬安全対策講習会の受講履歴があること
  3. 薬剤の導入および維持において必要な検査をできること

繰り返す湿疹を診断する「パッチテスト」

パッチテストは、アレルギー性接触皮膚炎の原因を調べる皮膚テストです。いわゆる「かぶれ」である接触皮膚炎は、洗剤やアルコール消毒などの化学物質の持つ組織障害性により誰にでも起こる可能性のある「皮膚の荒れや乾燥、がさがさする」といった症状がでる刺激性接触皮膚炎と、免疫反応を介しておこるアレルギー性接触皮膚炎に大きく分かれます。アレルギー性接触皮膚炎は痒みの強い湿疹で原因のものを使用する部位だけでなく他の部位にも湿疹が広がることがよくあります。原因は、金属、染毛剤、化粧品やボディーソープなどに含まれる防腐剤や香料、手袋や化粧に使用するパフなどに使われるゴム製品、歯科金属や歯科材料、接着剤、植物などが、近年の報告では多い結果となっています。アレルギー性接触皮膚炎の原因を調べる方法はパッチテストのみで、皮膚に直接、原因として疑われるものを適切な濃度に調整し貼り付けて行います。
 
繰り返す湿疹の原因はさまざまです。代表的なものとしてアトピー性皮膚炎、冬場に悪化しやすい皮脂欠乏性湿疹、頭部や顔にみられる脂漏性湿疹、足のむくみが原因で起きるうっ滞性皮膚炎などがあります。これらの皮膚病の治療中に使用していた石けんやシャンプー、消毒薬や外用薬でのかぶれを起こすこともあります。その場合は、気付きにくいことが多いものです。
 
ステロイド外用薬や保湿剤などを使用し適切な治療を受けても繰り返す湿疹の場合にはパッチテストを受けてみましょう。

パッチテストのスケジュールについて

まず皮膚科を受診してください。パッチテストが原因検査としておすすめできるか、その他の検査や治療が必要なのかを判断し、検査予約をいたします。
 
火曜日の午後に予約受診いただき、1週間かけて検査を行います。稀に1週間以上遅れて反応が出ることもありますので、その場合はご連絡ください。

火曜 午後にパッチテストユニットを貼ります 火曜日~木曜日朝まで入浴・激しい運動は避けます
水曜
木曜 判定①
パッチテストユニットを除去します
除去したあとは入浴・シャワーOK(貼付部は擦らない)
金曜 判定②
土曜
日曜
月曜
火曜 判定③
2~4週後 診察(最終評価)

パッチテストユニットを貼付した様子。火曜日~木曜日までこの状態です。

プリックテスト

果物や食べ物で口やのどがかゆみ、イガイガした感じはありませんか?学童期以降の年齢で多く見られる花粉症に関連する食物アレルギーが増えています。症状のある方は、一度皮膚プリックテストを受けてみませんか?

花粉症の原因はもっとも多い春先のスギ・ヒノキ花粉だけでなく、4月、5月ごろにはシラカバやハンノキなどカバノキ科の花粉、春~初夏に見られるイネ科花粉、秋に多いブタクサ、ヨモギなどのキク科花粉が代表的です。このうち、果物や野菜、スパイスなどの植物系の食物で花粉と似た構造のタンパク質を持つものがあり、花粉症が原因でそれらの食物アレルギー症状を起こす方がいらっしゃいます。これを花粉-食物アレルギー症候群といいます。
花粉症のアレルギー診断は血液検査でできますが、花粉-食物アレルギー症候群の原因食物を調べるためには皮膚プリックテストが必要です。
多くは生の果物や野菜で症状がでるので、症状のでる新鮮な果物を持参いただき、検査を行います。1日でできる予約制の検査です(月曜または火曜の午後)。
希望のある方は、皮膚科を受診いただき、ご相談ください。

症状の出る果物をとても小さな専用針で直接刺し、皮膚に少量入れて、
15~20分後の反応をしらべます。皮膚を刺す際に、チクッとしたごく軽い痛みを感じます。陽性の場合には刺した部位に痒みのある赤みと膨らみがでます。大きさを測り判定します。

光線治療機器について

塗り薬や飲み薬では改善しない乾癬、アトピー性皮膚炎、尋常性白斑、掌蹠膿疱症、円形脱毛症に対して光線治療が効果を発揮します。同様に難治性湿疹や強い痒みを伴う湿疹などにも使用されています。太陽光に含まれる紫外線(UVA,UVB,UVC)のうち中波長紫外線の中から有害な波長を取り除き、幅の狭い波長域(308~311nm ナノメートル)を用いた、副作用の少ない安全な治療です。

当院で使用する紫外線治療機器には2種類あり、体の広い範囲の全身照射に向くダブリン7シリーズ(写真左)、狭い範囲の部分照射に適しているエキシマライト セラビーム®uv308(写真右)です。全身照射の治療時間は通常は数十秒~5分程度、部分照射の場合は数十秒~1,2分程度と短い時間で治療を受けることができます。

治療回数は疾患の種類や重症度により異なります。通常は週に1~2回、合計10~20回程度で行います。一回の治療費は3割負担で1000円程度になります。

光線治療は通常の診察予約とは別枠になりますので、それほどお待たせせず時間通りで治療を受けられます。ご希望のある方は診察時にご相談ください。

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