尿トラブル編
産後40%以上の女性が尿トラブルを経験しています。産後だけではなく中高年になったときの尿もれ予防にも使える運動を紹介します。
なぜ産後に尿もれが起こりやすくなるのでしょう?
妊娠・出産によって受ける影響
- お腹の中の赤ちゃんの重さにより膀胱や骨盤底筋群が圧迫される
- 分娩による膀胱・尿道の神経障害、骨盤底筋群が過剰に伸ばされる。会陰裂傷など
- 3回以上の分娩は腹圧性尿失禁の有病率が高くなると言われている
尿を溜めておくことに必要な要素は、
①膀胱 ②尿道 ③骨盤底筋群
の主に3つです。尿トラブル予防には「③骨盤底筋群」への介入が第一選択になります。
①膀胱 ②尿道 ③骨盤底筋群
の主に3つです。尿トラブル予防には「③骨盤底筋群」への介入が第一選択になります。
- 骨盤底筋群とは?
- 骨盤の底にある小さい筋肉の総称です。以下のような役割があり、トレーニングにより鍛えることができます。
・お腹の筋肉と連携して体幹を安定させる
・骨盤内の臓器を支える
・尿を止めたり出したりする - 腹圧性尿失禁とは?
- 骨盤底筋群が緩むことで、くしゃみや咳、抱っこなどお腹に力が入ったときに尿がもれてしまう症状です。
骨盤底筋群をトレーニングすることで、妊娠中・産後の尿もれの発症や症状を軽減できます!
骨盤底筋群のトレーニング
骨盤底筋群は体幹の筋肉と一緒に働きます。これをインナーユニットといいます。そのためお腹や背中の力が弱いと骨盤底筋群も力が入りにくい構造になっています。
力の入れ方
インナーユニットの動きは目には見えないため少しわかりにくいですが、イメージすることが大切です!
《イメージ》
✓肛門と腟を“ギュッ”と上に引っ張るようにすぼめる
✓おしっこやおならを我慢するよう肛門や腟をしめる
✓腟を体の中に引っ張り込むように 頭の方へ引き上げる
⚠いきむのとは違う
→息を止めて力を止めてしまったり、息を吐く時にお腹が大きく膨んでしまうのはNG。腹式呼吸で行います。
→息を止めて力を止めてしまったり、息を吐く時にお腹が大きく膨んでしまうのはNG。腹式呼吸で行います。
⚠排尿中に練習しない
→残尿感につながってしまう可能性があります。
⚠体を起こしたいい姿勢で行う
→お腹の筋肉が使いやすくなります。
トレーニング
骨盤底筋群をイメージしながら、呼吸は止めずに行いましょう。
インナーマッスル骨盤底筋群のトレーニング【呼吸に合わせて10回】
姿勢は何でもOKです。
ロール状にしたタオルを股下に置き、タオルを引き上げるよう力を入れ感覚をつかむと良いです。
わかりにくけれこの姿勢がおすすめです。
リラックス | 膣を頭の方へ引き上げる |
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立った状態でもできます!慣れたらキッチンでの立ち仕事など、家事動作の合間にやってみてはいかがでしょうか。
これにもチャレンジ!
仰向けになりお尻を上げてトレーニングする方法もあります。【呼吸に合わせて10回】
リラックス | ||
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ゆっくりと上げ下げ |
インナーユニット(腹横筋)のトレーニング【6秒間力を入れる×10】
腰骨の少し内側に手を当てる | ||
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咳をしたときのようにお腹に力を入れる |
ご意見募集
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